相続税の債務控除 応用編 2018.11.14
相続税の計算上、一定の要件に該当する相続人又は包括受遺者(相続人等)については、相続又は遺贈により取得する財産の価額から、被相続人(亡くなった方)が残した借入金などの債務の額のうちその相続人等が負担する債務の額を控除することが出来ます。 という出だしで以前「相続税の債務控除」について記事を書きました。 相続税対策でアパートを建てるような場合には、借入金によるアパート建築を前提としていることも多いので、借入金の残額が相続税の債務控除となるというのは分かりやすいでしょう。 住宅ローンであっても、団体…
相続税の申告書にマイナンバーは必要? 2018.11.7
平成28年からマイナンバー(個人番号)制度が導入され、色々なシーンでマイナンバーを求められる事が増えました。少しずつ浸透しつつあるマイナンバー制度ですが、相続税の申告書の提出にもマイナンバーが必要です。 今回は相続税の申告をする際のマイナンバーに関する注意点を説明します。 平成28年1月1日以降に生じた相続に係る財産を取得した場合の相続税の申告書(平成28年分以降用)から、マイナンバーの記入が必要となりました。また本人確認の為、マイナンバーの番号確認と本人確認書類の写しの添付も必要です。なりすま…
贈与税の申告内容の開示請求 2018.10.31
相続税の計算をする際には当然、被相続人の遺産総額を知る必要があります。 この遺産の額には、相続開始前3年以内の贈与(通常の暦年課税)、相続時精算課税による贈与の金額を足し戻す必要が有ります。 過去の贈与について資料が無く、いくらの贈与を受けたか分からない場合は、贈与税の申告内容の開示請求制度により、相続時精算課税を含む贈与税の申告内容を確認する事が出来ます。(相続税法第49条第1項) 贈与税の申告内容の開示請求制度とは、相続税の申告や更正の請求をしようとする者が、他の相続人等が過去に被相続人から…
申告書の提出義務者が死亡した場合 2018.10.24
相続税の申告書の提出期限は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」です。もし、相続税の申告義務がある人が、この10ヶ月の間に相続税の申告書を出さずに死亡してしまった場合はどうなるのでしょうか。 申告書の提出義務者が、提出前に死亡した場合は、その提出義務者の相続人(包括受遺者を含みます。)が申告書を提出する義務及び相続税を納付する義務を承継します。 申告書の提出義務・納税義務の承継者となった人は提出期限が延長される、という特則があります。 例えば、その年の1月1日に死亡したAさ…
セミナー勉強会を開催しました 2018.10.16
先日、某会社の職員様向けにセミナー勉強会を開催しました。 今回こちらでの勉強会は初めてという事で、民法における相続の基礎知識を中心にお話させて頂きました。 より良い相続を実現する為にはどうすれば良いか、間違えやすい内容や当所でもご質問の多い内容等を事例を踏まえて説明し、後半は職員の方からも、普段疑問に思っていたことや実際にお客様にご相談された事等の質問を受け付けました。 オアシス相続センターでは、税理士・行政書士による講師講演依頼を受け付けています。業種によって必要な知識は様々です。ご要望に応じ…
婚姻している未成年者の「未成年者控除」 2018.10.10
相続税法上、20歳未満である未成年者が相続人となった場合、未成年者控除という規定が設けられています。未成年者が成人するまでにかかる養育費や教育費の負担に配慮して、年齢に応じてその未成年者の相続税額から一定の額を差し引くことができます。 ここで言う未成年者とは、20歳未満である者を指しますが、民法では20歳未満の未成年者でも婚姻することで成年者とみなされます。 では、相続税を計算する上で婚姻した20歳未満の人が相続人の場合には、未成年者控除はどうなるのでしょうか。 民法上は、満20歳で成年者と定め…
相続人が海外に住んでいる場合の相続手続き 2018.10.5
皆さんの周りにも、海外赴任や海外での移住生活を送っている方がいらっしゃると思います。 以前、このブログで外国籍の相続人がいる場合の手続きについてご説明しましたが、今回は日本国籍の相続人が海外へ移住し、日本に住民登録されていない場合の相続手続きについてご説明します。 1.「居住者」と「非居住者」の区分 「居住者」とは国内に住所を有し、又は、現在まで引き続き一年以上居所を有する方をいいます。住所とは生活の本拠をいい、住まいや職業などから客観的事実によって判断されます。 「非居住者」とは「居住者」でな…
基準地価 27年ぶりに上昇 2018.9.26
9月18日に国土交通省から2018年分の基準地価が発表されました。 前年比で27年ぶりに上昇に転じたということです。 やはり訪日外国人観光客の増加による影響が大きいようです。 最近では、以前ほど耳にしなくなったような気がしますが、少し前に「爆買い」という言葉をよく聞きました。商業地など外国人観光客が多く訪れる場所で、ホテルや店舗などの需要が高まり地価に影響を与えています。 最近では、北海道や沖縄などのリゾート地へも多くの外国人観光客が訪れることから、地方圏においても上昇率の上げ幅が大きい地域が増…
相次相続控除とは 2018.9.19
相続税法上、短期間に相次いで相続が発生した場合の税負担を軽減するために「相次相続控除(そうじそうぞくこうじょ)」という制度が設けられています。 まず相次相続とは、その言葉通り相次いで相続が開始することを言います。 相次相続控除は、相続により財産を取得した人が相続税を払い、その後10年以内にその人が死亡した場合の税負担を軽減する措置です。 この場合1度目の相続を「第1次相続」、2度目の相続を「第2次相続」と呼びます。 例えば、祖父が亡くなり、父がその遺産を引き継いだ後、すぐに父も亡くなった場合、子…
社員旅行でシンガポールへ行ってきました。 2018.9.12
先週の月曜日に関西国際空港を飛び立ち2泊4日のシンガポール旅行へ行ってきました。 弾丸ツアーで、色々と考える暇はありませんでしたが、楽しい旅行でした。 とはいえ、大型の台風が接近している中での出発だったので、ホテルについて情報を得たときには心がかなりざわつきました。 また、当初の予定では関西国際空港着の便で帰ってくるはずでしたが、結局は予定を変更してバンコク経由で羽田へ降り立ち、新幹線で神戸へと帰ってきました。 旅行中は、皆様にご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。 リフレッシュして帰…