ふるさと納税 2018.9.5
ここ数年の間に随分定着してきた制度です。 平成27年に「ワンストップ特例制度」が設けられて、わたしたち納税者からすれば、要件の範囲内であれば、ワンストップ特例制度導入前は必要であった所得税の確定申告の手間が省かれることとなりました。 あらためて「ふるさと納税」について触れておきます。 よく「税金が返ってくる」と言われますが、正確には、例えば平成30年中にしたふるさと納税は平成31年分の住民税の前払いです。 例えば兵庫県西宮市在住の僕が、平成30年中に東北のとある自治体に対して行ったふるさと納税分…
固定資産税の課税明細書 2018.8.29
自分や家族が不動産を所有していて、相続税がかかるのかどうか気になるのだけど、そもそも不動産の価値はいくらくらいなんだろう?という方、まずは毎年4月〜5月頃に不動産の所在する自治体から送られてくる「固定資産税・都市計画税の課税明細書」がお手元にありましたら見てみてください。 見本は神戸市の課税明細書のものです。 この課税明細書から得られる情報は多いため、我々もお客様からご相談を受ける際には大変有益な情報源として重宝しています。 いきなり、見本にはない項目で恐縮ですが、納税通知書の宛名が「○○様 外…
贈与税が掛からない財産とは!? 2018.8.27
贈与により財産を取得した人は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に取得した財産額が贈与税の基礎控除額110万円を超えると原則、贈与税が課されます。 しかし、贈与税が課税されない非課税財産と呼ばれるものがあります。 これは、贈与された財産の性質や贈与の目的から課税するのに適当でないものや、社会通念上、課税しないほうが良いと考えられるものです。 具体的には以下の様なものがあります。 贈与税の非課税財産 1.法人からの贈与 法人には、株式会社などのほか国・地方公共団体、人格のない社団等が含ま…
贈与税って一体どんなもの!? 2018.8.18
現金や土地等の財産を貰った場合、一定の金額を超えると贈与税がかかります。 相続対策として生前贈与を考えている方もいると思いますが、制度をちゃんと理解している方は案外少ないものです。贈与税の課税方式には暦年課税と相続時精算課税の2通りありますが、今回は一般的な暦年課税の基本的な制度についてお話ししていきます。 贈与とは、無償で誰かに財産を譲ることをいいます。 財産というのは、現金・預金はもちろん土地や家屋、株式、貸付金、ゴルフ会員権などがあります。 一部の非課税財産を除き、お金で見積もる事が出来る…
宥恕(ゆうじょ)規定あります 2018.8.8
「宥恕規定」、普段聞き慣れない言葉ですが、「ゆうじょきてい」と読みます。税務上の手続においてはしばしば耳にすることがある言葉です。 宥の文字も恕の文字も普段なかなか目にする漢字ではないですが、どちらも「ゆるす」という意味を持っています。 例えば「消費税の簡易課税制度選択の届出」など、原則の提出期限は「簡易課税制度の適用を受けたい」と考えている課税期間の前課税期間の末日までに届出書を提出しておかないといけません。 消費税の課税事業者である個人事業者が平成30年から消費税の簡易課税制度を受けたい場合…
土地の評価入門の入門 2018.8.1
ちょっと想像してみてください。 あなたは今、念願のマイホームを建築するための丁度いい土地を探しています。 同じ道路に面した場所にいくつか売りに出ている土地があるようなので一緒に見に行きましょう。 1〜3の土地は全て同じ面積という前提で読んでみてください。 1.ぱっと見ると正方形の土地です。理想の形です。 でも、奥の方をよく見てみると崖状になっているようです。 2.道路に面する間口がとても広い土地です。その代わり奥行きが短く、なかなか横長の家が建ちそうです。 3.2.の土地とは反対に、奥行きは充分…
滞納している家賃にも相続税がかかります 2018.7.25
家賃をなかなか払ってもらえないまま年月が経ち、どうしたらよいものか。 家賃・地代を滞納されてお困りの不動産オーナー様、この問題を抱えたままで相続が発生した場合、その滞納家賃等にも相続税がかかってしまいます。 なぜ、もらえるかどうかもわからない滞納家賃にまで相続税がかかるのでしょうか。 相続税では「課税時期(死亡した日)において既に収入するべき期限が到来しているもので同時期においてまだ収入していない地代・家賃等はその収入すべき法定果実の金額によって評価する(相続財産に計上する)。」(財産評価基本通…
兄弟姉妹の相続「第3順位相続」とは!? 2018.7.18
最近、兄弟姉妹(けいていしまい)の方が相続人となるケースが増えてきています。当事務所でも兄弟姉妹の相続についてご相談に来られる方は非常に多いです。 兄弟姉妹の相続は第3順位相続と呼ばれています。相続出来る人には順位があり、兄弟姉妹は法定相続人の優先順位では第3順位にあたるからです。 配偶者がいる場合、配偶者は常に相続人となります。 次に第1順位で相続の権利があるのが直系卑属、つまり子供です。子供が亡くなっている場合は孫、孫も亡くなっている場合は曾孫と下に権利が移っていきます。(代襲相続といいます…
平成30年度路線価発表!! 2018.7.10
平成30年7月2日に、国税庁より本年度の路線価が公表されました。 路線価とは、路線に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことであり、相続税・贈与税の計算上、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。 路線価が定められていない地域に存する土地等を評価する場合には倍率方式によります。 路線価は、毎年3月頃に国土交通省が公表する公示地価を基準に、評価の安全性等を考慮して、その8割を目安として付されます。 公示地価・路線価のいずれもその年の1月1日時点を基準に評価していると…
教育資金一括贈与の特例は期間限定です 2018.7.4
教育資金などの生活資金はもともと、必要な額をその都度、子や孫に渡す分には贈与税がかかりません。 それ以外の資金についても、1人につき年間110万円という基礎控除の枠内であれば贈与税がかかりません。 ただし、教育資金の贈与でも将来の分をまとめて渡した場合は非課税とはならず、贈与税が課税されます。 これらとは別に、2013年4月1日から「教育資金の一括贈与の贈与税の非課税制度」が導入されました。 教育資金について、受贈者1人あたり1,500万円を上限として非課税とする制度です。 今のところ時限的措置…